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浴室のシャワーのカランをひねると、温かいお湯が身体に降り注ぐ。
ゆったりと湯気が立ち上るのを、あたしはぼんやり見つめた。
そうしたら、自分の身体からヒデオの煙草の匂いがして、急に恥ずかしくなった。
ヒデオはヘビースモーカーだ。
今日も、あたしに触れる数分前まで煙草をくわえていた。
キスをすれば必ず煙草の味のする、ヒデオの口唇。
さらりと流しただけの今日のエッチでも、あの口唇があたしの身体のあちこちを這い回ったんだってことは、この匂いで判る。
やだな、浅ましい。
こんなに、消しようもないくらいにヒデオのアトがついてしまっているのに、まだモヤモヤするなんて。
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