1.倦怠

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  ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚ 「そういうの、贅沢だよ」  アイスのスプーンをぺろりと嘗めて、マドカが恨めしそうな目であたしを見ている。  バニラの香りがふんわり漂って、思わずゴクンと生唾を飲んでしまった。  ランチのデザート、アイスコーヒーじゃなくて、バニラアイスにすればよかった……。 「ほぼ毎日朝日奈くんと会ってるからだよ。あたしなんて、ダイスケとは週末くらいしか会えてないって言うのに」  マドカが口を尖らせるのを見て、しまった、と思った。  マドカのカレシ──青柳ダイスケは県外の大学に通っている。  下宿しているもんだから、こっちには何かあったときと週末くらいしか戻ってこない。  話す相手間違えた、と思っても後の祭りだ。 .
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