第2詩 妖怪の山の神社

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翔 「山……?」 早苗 「はい。ここは妖怪の山、そしてここはその頂上にある守矢神社です」 立っているだけでもうずうずしい妖気が流れているのを感じた。 早苗 「今、下れば妖怪に襲われますよ…」 翔 「…………」 言葉が出なくなる。もといた世界を手放すという感覚が信じられないからだ。 翔 (でも……戻ろうと思っても戻れるのか……?) 踏み入れた世界を受け入れる。いろいろな事が過ぎると同時に自分にある決心がついた。 翔 「啓士と道大が無事で…ここにいたいと言うなら…俺はここで全てを全うしても悪くはないな…」 早苗 「その二人は…仲間ですか?」 その言葉に小さく頷く。 早苗 「そうなんですか…」 翔 「それと…ここは俺達を受け入れてくれるかな…?」 早苗 「大丈夫ですよ!ここにいる皆さんは全員優しいですし、すぐ打ち解けると思いますよ♪」 笑顔を見せる 翔 「そうか……ありがとう」 今の自分に出来ること、それは精一杯笑うこと、早く二人を見つけること、そして…早くここの住民と打ち解ける事。 翔は沈む夕日を見ながらそう思ったのであった。
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