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不快感で、目が覚めた。頭が重く体がだるい。
でも行かなくちゃ。
まだいつもより早いが身仕度を始めた。
コップ一杯の水を一気に飲み干し階段を駆け降りた。
**********
- 待ったぞ
「まだ6時半ですけど。」
あなたはいつからいたんですか(汗
- ほら、これだろう。
鈴と金属のぶつかり合う音が静かな公園に響き渡る。
手に収まったそれは、春樹の探していたものだった。
「これだ。」
- そうか
それだけいうと彼女は立ち上がった。
「待って。」
「ありがとう。大切なものだったんだ。」
- そうか、よかったな
彼女は笑みを浮かべた。
- もう、ここへは来るな
「なぜ?」
- ここは…。もう無くなるからな
彼女は本当は何が言いたかったのだろう。それを聞く代わり別の問いかけをしてみた。
「また会えるか?」
- そうだな。また、会えるかもな
彼女はそのまま姿を消した。
彼女は一体なにものだったんだろう…
「ってヤベェ、もうこんな時間!」
春樹は学校に向かって走り出した。
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