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- お久しぶりね 「えっ?」 春の心地良い風とともに声が聴こえた。 振り返って見てもそこには桜の木があるだけで、誰もいない。 きっと気のせいだ。 ********** 「おっはよー!春樹。」 「おはよう。」 今日も翔は元気いっぱいだ。 「あれ?いつもの鍵は?」 「鍵?あー!!」 翔は一見ただの能天気なやつだが、観察力があり、勘も冴えている。 「確か鈴付けてたよな?落としたとき気付かなかったのかよ。」 そうだ。道はコンクリートだから落ちたら気が付くはずだ。家を出る時にはちゃんとあった。なら何処で無くした? よく見るとチェーンがぶち切れていた。
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