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「桜…」
「うわぁ!って高野かよ。」
急に現れた高野に吃驚して、春樹は思わず叫んでいた。
「桜の花びらついてる。」
そんなことはお構い無しに髪についていた花びらを手にのせて見せてきた。
「そうか、桜公園だ。」
「桜公園?」
高野の質問には翔が答えた。
「旧校舎の裏手にある小さな公園のことだよ。」
ブランコと滑り台と鉄棒しかない。そこに一本の桜があるだけの小さな公園だ。
小さい頃はよく遊びにいっていたが、時が経つに連れて行かなくなった。
だが近々その公園が無くなるということなので、久々に見に行ったのだ。
「ふーん、でもあんま近付かないほうがいいよ。」
「は?なんで?」
「だって…ね。」
高野は意味不明なことを言って席についていった。
いや、でも大事な鍵…(涙
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