咲妃

7/12
前へ
/33ページ
次へ
ふと目が覚めた俺は携帯を開くと昼の12時を過ぎていた。 着信履歴には店長からの電話で一杯だった。 『……!!やべ――!!』 俺は急いで店長に電話した。 出た瞬間に激怒された。 当たり前だ。無断欠勤なんて言語道断だ… とりあえず風邪を引き今までずっと寝てたと嘘の言い訳を話した。すると店長は、 『なら誰かに頼んでから休んでくれよ?今日は仕方ないからいいけど…次あったら…その時は分かってるな?』 『はい。分かってます。 すみませんでした。失礼します』 俺は電話を切りソファーに倒れ込んだ… やってしまった… 後輩に頼むはずだったのに寝過ごすなんて 店長の言った言葉の意味… それは次やったらクビって事だ… 俺はすぐに後輩の雅樹に電話した プルルル…プルルル…プルッ 『もしもし?夏魅先輩すか? どーしたんすか?』 『悪いこんな朝に。今、大丈夫か?』 『大丈夫ですよ? 何か頼み事っすか?』 何でこいつは言ってもない事分かるんだよ!? 読心術でも出来るんぢゃないか?? まぁこいつのおかげで助かってきたから感謝はしてるが若干怖いな…(笑) 『ちょい頼み事があってな』 『はい。何すか?』 『今日俺彼女出来たんだ。 そんで一緒に寝ちゃったらバイト寝過ごしちゃってさ。 風邪で休むって言ったから1週間バイト変わってほしいんだよね。こんな事頼めるの雅樹しかいないんだよ…』 俺は雅樹に全て話した。 嘘をついて休んだこと。 俺に彼女が出来たこと。 雅樹は中学からの仲で中学ん時はよく可愛がってやった そのおかげなのか俺が頼む事は全てやってくれた。 とても良い後輩だ。 それに比べてその先輩は… 最低な先輩だな…
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加