咲妃

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『はいよっ!』 俺は白のTシャツと黒のスウェットを渡した。 『ぢゃ着替えるから後ろ向いてて?』 何で後ろ向かなきゃいけないんだ?と疑問に思いつつ俺は後ろを向いた。 『良いよって言うまで向いちゃダメだからね?!』 『はいはい。分かったから着替えろよ…』 服を脱ぐ音が聞こえる… 男としてここは絶対に見たい… そぉ思い少しだけなら大丈夫だろと安易な決断をし振り返ろうとしたその時…!! 『見たら殺すからね!!!』 咲妃はそぉ言うとまた着替え始めた。 俺の夢は容易く打ち砕かれてしまった… ていうか俺彼氏だから見る権利ぐらいあるんぢゃね?! 全世界の男性の皆様そぉ思いません? 我慢出来ず咲妃に言う。 『なぁ~俺彼氏だから見てもいいだろ?』 『今日はダメ!!明日なら良いけど…』 『何で今日はダメで明日は良いんだ?』 『そ…それは…その… ていうかそんな事女の子に言わせるの?』 『いや俺分かんないから本人に聞いてるんだけど…?』 『…今日は…その… ダサいの着てるからダメなの(照)』 なんだよ…そんな事気にしてんのかよ まぁ咲妃も女だから気にしちゃうんかな? 『いーぢゃんダサくても! 俺は全然平気だぞ?』 『私がダメなの!!! そのくらい分かってよね!?』 咲妃は耳まで真っ赤にして言ってくる… でも俺は諦められず言い返す。 あ~だ、こ~だ言い合っていたら咲妃は着替え終わっていた… 『ちぇっ…終わっちゃったか』 俺は少し拗ねてみた(笑) すると咲妃が慌てて 『ごめんねって! 今度からはちゃんと見てもいいから』 咲妃は優しく慰めてくれる… やっぱり恋人って良いなって思った。 高校に入って出来た元カノは咲妃とは真逆のタイプだった。 いつでもどこでも甘えてくる女だった。正直それもそれでウザかった。 束縛もやたら激しく毎日、 「好きだ」とか「愛してる」とか言わなきゃダメとか本当にめんどかった。自分から別れ話出しといった結局は拒否するし意味分かんない女だった でも咲妃は違うタイプだと思った。外では甘えず2人っきりの時は思いっきり甘えるタイプだと思った。 何故かって? それは… 考え込んでたら咲妃が話しかけてきた。
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