始まりは背後から

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◇  ――何も無い、平凡な朝。  寝起きから髪も整えず、ボサボサだけど、気にせず俺は通学路を歩いていた。 「いやぁ、寒いな……」  マフラーに顔を埋め、手を摩る。どこにでも居る、平凡な男子中学生の俺。 「待ちなさい!!」  そんな普通を背後から呼び止めた少女の声。そちらに目を向ければ、女子中学生が仁王立ちしてた。  こんな奴居たっけ? ああ、多分違うクラスの奴だな。  そんな考えをしている時、その少女は突如、指をこちらに向けた。 「あ、お前、人に指差すなよ――」 「あなたは既に攻撃されているわ。能力者がここらへんに居る!!」  ……さ、学校行くか。
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