始まりは背後から

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「ひっひっひっ……命拾いしたな……」  変に高い男の声が、廊下の端から響く。痛みを我慢し、そちらを見た。  普通の長身の男子中学生がくねくねして立っていた。  俺はどうしていいか分からなくなった。何て言うか非常に虚しくなった。 「なぁ、あいつ殴っていいか?」 「ダメ。能力が分からない今、迂闊に近付け無いわ」  こいつも真顔で何言ってんだ。この馬鹿共め。
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