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「紅は何か着ないの?」
「何かって?」
私は愛子の問いに首を傾げる。
「特攻服…みたいな」
特攻服…。
楓皇にいた時は真っ赤な特攻服を着ていた。
だけど楓皇を辞めた今、その特攻服は楓皇の倉庫に置いてきた。
「私、特攻服なんか持ってない…」
「そっか。こればっかりは私達じゃ貸し借り出来ないからなぁ」
由季が申し訳なさそうな顔をする
「だ、大丈夫だよ。元々私は楓皇の人間だし…わッ」
何かによって視界が遮られる。
「お前はそれ着ろ」
「え…」
悠が貸してくれたのは真っ赤な特攻服。
「お前専用」
特攻服には"凰聖連合 赤井悠 鬼塚紅"と刺繍されている。
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