第09章

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「悠は?」 朝起きると悠はもうどこかに出かけたあとだった。 「外。単車磨いてるんじゃね」 仁が親指でくいっと外を指さす。 「さんきゅっ」 私は外に出た。 「悠」 「ん。」 「珍しいね、私より早く起きるなんて」 「たまには、コイツ磨いてやらねーとな」 悠は凄く優しい目で自分の単車を磨く。 「それに、」 悠の言葉の先に耳を傾ける。 「俺、紅より先に起きてるよ」 「え、だって…」 「紅の寝顔見てる。」 そ、そんな優しい顔で言われると何も言えないじゃん。 「ばかっ、起きてるなら言ってよね」 私は多分今顔が赤いと思う。
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