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「悠は?」
朝起きると悠はもうどこかに出かけたあとだった。
「外。単車磨いてるんじゃね」
仁が親指でくいっと外を指さす。
「さんきゅっ」
私は外に出た。
「悠」
「ん。」
「珍しいね、私より早く起きるなんて」
「たまには、コイツ磨いてやらねーとな」
悠は凄く優しい目で自分の単車を磨く。
「それに、」
悠の言葉の先に耳を傾ける。
「俺、紅より先に起きてるよ」
「え、だって…」
「紅の寝顔見てる。」
そ、そんな優しい顔で言われると何も言えないじゃん。
「ばかっ、起きてるなら言ってよね」
私は多分今顔が赤いと思う。
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