すてーじ【3】「想い出」

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「ご主人様まだ怒ってるんですか? もう済んだことじゃないですか。」 「あのな。そうゆう問題じゃないんだ。 ほっといてくれ。」 「もぉ…ご主人様ぁ。」 あの一件から少しして康平の部屋にシュガーの姿もあった。 結局何だかんだで康平はシュガーの「ご主人様」になった。 若干無理矢理な感じもするがあの状況下では仕方ない。 しかしあの契約のやり方に康平は頬を膨らませていた。 「ご主人様。何かやることありませんか?」 そんな康平をよそにシュガーは部屋を見回し尋ねる。 しかし、康平は返事もせずに携帯をいじっている。 「あっ。 それじゃあ、部屋のお掃除しますね。」 そう言うとシュガーがスクッと立ち上がった。 引っ越して間がない部屋は正直片付いてはいない。 ダンボール箱や小包が積まれ、ゲームの機器や雑誌が置きっぱなしになっている。 しかし康平はそれらを触られたくはなかった。 なぜなら……。 色々入っているから。 何って。 ねぇ。 と、言う訳で焦る康平。 「あ"ぁ!それ触るな! ……そのうち片付けるからいいって。」 しかし事情をしらないシュガーは容赦ない。 「そのうちじゃダメですよ。ちゃんと今やらないと。」 そう言ってダンボール箱に手を伸ばす。 「なぁあ!もう分かったよ! 片付けりゃいいんだろ!片付けりゃ。」 シュガーの行動に渋々片付けを始める康平。 部屋が少しずつ片付いていく。 と、その時シュガーが問い掛けた。
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