3rd,4th Mission

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何故、その傷があるか ランは知っていた。 だが、レンの悲しそうな顔に 知っていると言うことを 言いそびれてしまった。 「…お前は腕、俺は肩。 あいつが背中…か。 じじぃが言ってた 目的ってこの傷をつけた 犯人を捕まえる… ってことなのかもな。」 「…背中? 貴方、何でそれを…」 「…お前があいつの 後ろに行くとあいつは いつもバレないように 背中を見せていない。 背中に何かあるって 簡単にわかるだろ。 俺も傷、お前も傷なら あいつも傷じゃないか?」 「…凄いのね、よく見てる。 私のこの傷に気付いたのも 貴方が初めてよ。」 無鉄砲で計画性のない レンだが、観察眼や 勘は人一倍あるらしい。 ランはそこに驚いた。 その傷について、 詳しく聞いてこないレンの 優しさにも心が温まる。 ぶっきらぼうだけど、 思いやりのあるのがレンだ。
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