3rd,4th Mission

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「…あいつ、大丈夫かよ。」 「いいんじゃないか? やると言ってるんだから。」 「お前、クールって言うか ちょっと冷めてるよな。」 そう言いながら、レンは 何の気なしに背中を叩いた。 その瞬間、シンは跳ね上がり 胸ポケットに入っている ナイフを取り出した。 驚き、条件反射で 両手を挙げるレンに シンはハッとしてナイフを 胸ポケットに納めた。 「…これだけは言っておく。 俺の背中には触るな。」 「おいおいおい! 謝りもしねーのかよ!」 「…背中には傷がある。 この傷に触れられるのは 何よりの屈辱だ。」 「何があったんだ?」 シンの顔は苦痛に歪んでいた。 ただ事ではないその表情に レンは神妙な面持ちで、 シンに問いかけた。 無言が場の空気を 張り詰めさせていた。 シンは重い口を開き 情けないほど、悲しい声で 傷のことをポツリ、 ポツリと話始めた。
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