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思いもしなかった双子の妊娠に私の戸惑いは隠せなかった。
「戸惑うのは無理もないです……
気をつける事も増えますからね」
「はい……」
診察を終えた私達は裕香達を連れて実家に戻った。
それは今回の妊娠を報告するためだ……
「ただいま」
「香織、おかえりなさい」
「お母さん私、また裕ちゃんの赤ちゃんができたの」
「香織、おめでとう」
「ありがとう」
今回も感覚が短い妊娠で不安があるが、愛する人の子供を宿した幸せは言葉にできなかった……
「何時もと雰囲気が違うわね」
「もしかしたら双子かも知れないの……
まだはっきり分からないけど……」
「双子だと色々と大変よリスクも高いし」
「うん、聞いた」
「双子は珍しくないから大丈夫よ」
「お母さん」
私達は数時間実家で過ごし、自宅に戻った。
「不思議ね私が双子を妊娠するなんて」
「香織、俺は嬉しいよ」
「私も嬉しいけど不安なの……」
「香織は体が小さいからな」
「裕ちゃん」
「香織、産んでくれるよね?」
「勿論よあなたの赤ちゃんよそれも双子だなんて何だか信じられないけど私嬉しい」
私はソファーに座り、新たな命を宿したお腹に優しく手を当て撫でている。
そんな私の隣に裕二は座り私の肩を抱いて、私を引き寄せる。
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