犀都と青年

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  「それにね、貴女のような教養もない田舎娘なんていらないわよ。さっさと余所へ行ってちょうだい」 「え、でも、私…ここで働きたくて…」 「いらないって言ってるでしょ!!こっちは、忙しいのよ!!」 そう言って、問答無用で桃花は見せから押し出された。 そのまま、入り口をジッと見つめるが、何の反応もないので、仕方なく次の店へと足を運んで見た。 「すみません、私、ここで働きたいのです!!働かせて下さい、お願いします!!」 次は、装飾品などを扱うお店のようだ。 中から一人の男性が出て来て、桃花を見た瞬間に顔を色を変える。 「冷やかしなら余所でやれよ!!あんたのような田舎者が来る場所じゃないんだ」 「でも、私、働き口が欲しくて…」 「なら、あんた…この品と品…どちらが値が高いと思うか?」 目の前には、金色に輝く髪飾りと、銀色に輝き色々な石を散りばめた髪飾りを二つ見せられた。 桃花にとっては、目が眩むくらいで、しかもこんな高価な物など見た事がなかった。 「えっと…どちらも高価な物だと…」 「ふっ、やっぱり田舎者だな…こっちの金は偽物だ……ほら、わかっただろ?お前が来る場所じゃない。さっさと田舎に帰れ!!」 そう言われ、桃花はそっと俯くと店の中にいたお客達が「田舎臭くていやよね」「あの身なりからして無理だろ?」「不愉快だわ」と口々に罵られたり、くすくすと笑われたり、遂には店から突き飛ばされ外に追いやられた。  
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