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「そうね、あんな[弱い者]は放っておいてさっさと食べないとね…」
「じゃあ皆さん、手を合わせて~?」
「「「「いただきますッ」」」」
こうして部屋の隅で体育座りする進崎を余所に、一同はハンバーグを食べ始めた
「美味しい~!!すっごく美味しいよ!?」
「あら、それは良かったわ~!ねッ♪」
と言いながら琴美の母は麗奈にウインクをする
「まぁ…私が作ったんだから当然ね」
麗奈は至っていつも通りに返すが、それに反応したゴキブ…もとい、進崎が呟く
「……俺も…作ったのに…な…」
――――ギロリ
「……ぃや…隅で…見てたっけな…」
麗奈からの、鋭いを通り越して重圧が尋常じゃない眼光を浴びて、進崎がガタガタ震えながら訂正をした
「"じんくん"、美味しいかしら?」
琴美の母から無邪気な目を向けられ、迅は少し困惑して目線を下げて答える
「……はい……美味しい…です。」
「良かったぁ!おめでとう、麗奈ちゃん♪」
今度はいきなり話題を自分に変えられた麗奈が慌てた
「な、何で私にッ…別に迅に美味しいとか言われても、ちょっとしか嬉しくないわよ!」
「もう~、素直じゃないなぁ麗奈は!」
琴美は麗奈の感想に子供っぽく頬を膨らませたが、麗奈は全く気にしない
「……俺……忘れられてる…」
部屋の隅では、進崎がゴキ○リと戯れていたとかいなかったとか…
「嘘だよ!?信じちゃ駄目だからな!?」
めでたしめでたし
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