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「今日ゎドラクエⅩの発売日じゃないか‼」洸(あきら)は朝起きてすぐ叫んだ。
洸はこの日をずっと待っていたのだ。
「今日学校が終わったら部活サボってドラX買いに行くか」
洸は美術部に所属している。
美術部は最近荒れており活動は殆んどしていなかった。
朝、学校でよしおに出会った。
洸は挨拶より先に「今日はドラXの発売日だぜ‼」と叫んでしまった。
「またドラクエかよ」よしおが呆れるのも無理は無い。
洸は1ヶ月も前から毎日カウントダウンしていたからだ。
「それより洸、頭文字Dスペシャルステージ3も今日発売だぜ」
よしおは洸に言った。
「はぁ?頭文字D?
俺そういうのもう飽きたんだよね」
洸は小学生の頃頭文字Dにはまった時代があった。
「イニDは良いぜ~
ハチロク負け無しだもん~
渋すぎるよ!」
よしおは頭文字Dにハマりまくっている。
キーンコーン
カーンコーン
朝のチャイムだ。
「じゃまた後でな」
二人は自分の教室に戻った。
そして無事に授業も終わり、洸は一目散に「おもちゃの王様」に向かった。
「ドラクエXありますかぁ!?」
洸は息を荒くして店員に聞いた。
「いやぁ、もうドラXは売り切れちゃったんだよね…」
洸は崩れ落ちた。
〔なんでドラX売り切れなんだよ…次の入荷は1ヶ月後なんて有り得ないしさぁ…〕
そこでよしおの言葉をふと思い出した。
〔イニDはイイぜ~ハチロク負け無しだもん!〕
「イニDっ!イニDならまだありますかぁ!?」
洸は思わず叫んだ。
店員はビックリしながら答えた。「はっ、はい。あと1つだけ…」
店員が答え終わる前に「それ下さい!!」
また洸は叫んだ。
イニDは6800円だった。
早速家に帰り洸はイニDを始めた。
さすがは洸。
ゲームに慣れてるだけあり、すぐにクリアしてしまった。
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