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洸は徹に言われるままスターティンググリッド(らしき物)に車を並べた。
そのときすでに100人ほどギャラリーが集まっていた。
洸、初バトルにしていきなり大物と当たると言う絶体絶命のピンチに立たされていた。
今回はスターターをよしおが務めることになった。
ここでバトルする二人の車のスペックを確認しておこう。
徹/FD3S
399ps
RE雨宮のフルチューン
洸/SXM15G改
185ps
SARD製タービンキット
FMSフルキット
FMSオリジナルエアロ
明らかにイプサムのほうが劣っている。
明らかに洸のほうが劣っている。
「これはバトルで無い事にしよう。
セミナーだ。」
洸はすぐに京一を思い出した。
よしおがカウントを始める。
ゴォッ、ヨォン、サァン、ニィー、イーチ
「GOォォ!」
よしおは手を振り下げた。
「ギャァァァ」
2台は爆音をたてて走り出した
第一コーナー手前、徹のFDが前に出た。
そして一旦車をコーナーと逆向きにして、その反動で豪快なドリフトに持ち込んだ。
ゴルフ峠は第一、第二コーナーがS字として繋がっている。
FDはラインを乱さずにS字を抜けていった。
一方洸は恐る恐るコーナーに進入し、ゆっくりセンターラインの上を走って行った。
S字の後は250m位のストレートがある。
徹のFDはその短いストレートで120km/hを越していた。
洸は怖くてアクセルが踏めない。
ストレートで62km/hしか出せなかった。
洸はコーナー2つで負けを確信した。
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