第四章 死闘、そして運命の再会

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フーガの内心を察したのかラシアスが言った。 「余がもらった記憶は、貴様の記憶を複製したものだ。言っておくが、貴様にはなんの影響もないぞ」 ……複製された記憶、か。 あの時は信じられなかったが、ラシアスがフーガの契約者だと言っていたのは、あながち嘘ではないのかもしれない。 その記憶がないのは、ルシャンに記憶がつくりかえられたせいだと思いたくはなかった。 「貴様が望むなら、複製した記憶を見せてやろう。どうする、ベルナール?」 ラシアスがフーガの青い目を見据えた。不安が一瞬、呼吸を忘れさせて心臓を激しく打つ。 本当の記憶を知りたかった。そしてファンを殺したのが、フーガなのかを確かめたかった。 それ以外にも知りたいことはある。 フーガは触手が巻きつく手を精一杯伸ばした。指先にラシアスの手がふれると、いとも簡単に触手は消えてしまった。まさか触手が消えると思っていなかったフーガは、改めて悪魔の力のすごさを知った。 「俺は……知りたい」 「ふふ、記憶を望むのか。ならば見せてやろう」 ラシアスの右手がなぐように動いた。その瞬間、フーガの目前で光が輝く。思わず目を細め、手をかざした。
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