第四章 死闘、そして運命の再会

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「そうだったな、ネイ」 「分かればよろしい」 二人は見つめ合って笑っていた。こんな状況にもかかわらず、素敵な笑みだった。 あるものとはなんだ。それに、あいつとは誰なんだ。これはフーガの記憶にないことだったし、この会話を聞いた覚えもない。 「フーガ、いくんだ」 「……嫌だ」 フーガは俯いて顔を上げようとしない。涙はとまらず、尚も流れ続けていた。 リアドが悲しみで歪みそうになる顔をわざと怒った表情に変える。 「最後くらい父さんの言うことをきけ! 分かったな」 びくっとフーガの肩が動き、遅れて首が縦に動いた。フーガが頷いたのは、父の覚悟を感じたからなのだろう。 顔を上げた少年の目には、涙が流れていなかった。悲しみをこらえるような決意を固めた面持ちをしている。 「忘れないでほしい、私とネイはおまえを愛していたということを」 「そうよ、フーガ」 ネイが微笑んで泣くような顔つきになる。
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