第四章 死闘、そして運命の再会

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「ペールシュちゃん、モカちゃん。今日のところは引き上げますよ。エアーデとミシェルも聞こえていますね」 『はあ!? 俺様の闘いは、まだ決着がついてないんだよ』 『まあまあ、ガウン様の言うことに従おうよ』 モカがペールシュをたしなめる。それをミズキの剣をよけつつ、やってのけたのであなどれない。 鼻を鳴らしたペールシュは、空中でうまく弾の間を通り抜け、ガウンを目指して飛ぶ。モカは後退し、ノエルが撃った雷の弾にあたることなく身をひるがえした。 「ええ~、これからがいいところだったのに」 ミシェルが口をとがらせて、頬を膨らます。まだ満足していないと言わんばかりの表情をしていた。 エアーデは剣を振り下ろすと雷を出す。びりびりと音を鳴らす雷が向かう先には、剣を構えるアルトがいる。 「ガキ、闘いはもう終わりだ。俺はおまえが、無様にやられなかったことに驚いてるぜ」 「それはこっちの台詞だ」 アルトはエアーデの雷を炎がまとわりつく剣で切った。 むくれるミシェルの腕を掴んだエアーデは跳躍する。二人がガウンの近くにいくと、全員が彼のもとに集まった。
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