第四章 死闘、そして運命の再会

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髪を手ぐしで直すフーガにモモナが話しかけた。 「あの、きみに……一言だけ伝えたいことがあるんだ」 気まずそうに俯き、それきり黙り込んでしまう。しばしの沈黙の後に、顔を上げると口を開く。 「ありがとう」 「え?」 「あの時、私のことを庇ってくれたから」 朗らかに笑み、モモナが恥ずかしいのか頬を赤く染めた。もじもじすると上目遣いでフーガを見る。 フーガは礼を言われたくて彼女を助けた訳ではないが、こうして感謝されるのは悪くなかった。 「ねえ、これ地面に落ちていたけど、あんたのものなの?」 歩いてくるノエルの手に銃はなく、代わりにフーガの剣が握られている。それを手渡しすると思いきや、ノエルが空中に高く放り投げた。 剣は勢いよく落下し、フーガのつま先を数ミリ隔てて地面に刺さった。 「危ないだろう!」 「あんたに刺さってないんだからいいでしょ」 ノエルが顎を上げ、肩にかかる髪を払い除けた。
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