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「答えろ! 貴様らが殺したのかと訊いている」
鎗を構えた男が膝を曲げ、腰を低くする。殺気に近い気配が漂っていた。
チェスが一歩進んで口を開く。
「これは私達の仕業ではありません。お願いです、怒りを静めてください」
「そのようなこと、信じられるか!」
場が緊迫した空気に包まれていた。
この男の命令一つで、状況がよくも悪くもなる。フーガは緊張で身構えていた。
彼を説得するのは、容易ではないと思われたが。
「おまえ達は、ウェザー王国の魔術武器師に危害を加えるのか?」
感情のない冷たい声音でそう言ったのはミズキだった。その声は自ずと耳に入ってくる。
「ウェザー王国、まさか!?」
男は瞠目をして、片膝をつくと身を屈めた。
「みな、剣を鞘におさめろ」
その一言でおのおのが剣を鞘に入れた。逆らう者がいなかったということは、この男がそれだけ部下に厚く信頼されているということだ。
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