エピローグ

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制服を持って自室に戻ったフーガを向かえたのはモニカである。外套の下に血がついた制服を着ているのがばれて、彼に問いただされたが、それでも仲直りができたのでよかった。 フーガの退学処分が取り消されて、階級が上がったことを告げると、モニカは自らのことのように喜んでくれた。なぜそんなに喜んでいるのかと尋ねると、友達なら喜ぶのは当然だろうとモニカは答えた。 この後、新しい制服を着たフーガは寮の朝食にありつくのだが、生徒達の注目をあびたのは言うまでもない。 ミズキはフーガににらまれても全く動じていない。 「私の問いが聞こえなかったのか?」 「聞こえてるよ、おまえの嫌みな声がなんて言ったかくらい」 「じゃあ、答えられるな」 面倒な相手に見つかってしまった。もう少し早く屋上にいっていれば、こんな状況になっていなかったと思うと泣きたくなった。 本当に泣いてやろうかと考えたが、この年で涙を流すのは見苦しいと気づいてやめた。 「俺がここにいるのはサボりだ。そういうおまえこそ、どうしてここにいるんだよ」 「言っておくが、私はサボりではないぞ。無知なおまえに教えてやるが、ゴールドクリスタルの階級を持つ者はすべての授業が免除されている」 「そ、そうなのか!?」 なんてうらやましいんだ。と思っても、フーガは声に出さなかった。言葉にすれば、ミズキにバカにされそうだったからだ。 彼らは授業を受けなくても、教師に怒られることもなく、補習をすることもないというのか。
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