黄色い薔薇

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凍てつく気温の外は、もうすぐ日が暮れる時間。 外と中の温度差で曇っている窓ガラスに、細い人差し指で文字を書いた。 【愛】 青年の頬には一筋… 涙の線が伝っている。 「今日は、満月らしいよ。」 青年は、今書いた【愛】の文字をかき消すと、窓ガラスから暗くなりかけている空を見上げた。
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