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扉の先の視界には長方形の四角い部屋が広がり
その先にはギリシャの神殿をなぞらえた、白い柱が、正面へ続いている
正面中央には
金の装飾を混じえた赤い色のペルシャ絨毯が、玉座へと続いてる
玉座までの数段の階段をのぼると、中世のローブを身に纏う男がいた
その男こそリサーチ社の総括『マツオカ』である
「ご苦労だったなダテ」
ダテは軽く一礼して言う
「ただ今戻りました」
「ウム…して首尾は如何に?」
「はい。例のポルターガイスト現象ですが、近くでやっていた大掛かりな工事が原因かと、思われます」
「工事がポルターガイスト現象の正体だと?」
「ええ…工事の際の重低音が、原因の様でした。音が響く夜でなく、なるべく、工事を昼の内にしてもらう様に交渉した結果、ポルターガイスト現象は収まったそうです」
「工事現場の監督は何と言っていたか?」
「ええ…それなんですが、工事請負い先のバルーン商会の社長さんが、亡くなり娘さんが、社長代行をしてまして…工事の話し合いに時間がかかりましたが、何とか納得していただきました」
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