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上野動物園と違って、池袋駅周辺は、平日関係なく混んでいる。
老若男女、いろいろな人達が彷徨っている。
「ちょっと雑誌見たいんだけど」
夏美の要望に応え、LIBROへ向かう。
そこで夏美は若い女性向けの雑誌を二冊買った。
俺もスポーツ誌を買った。
その後、道外れにあった洒落たレストランで食事を摂ることにする。
「今日なんか短い時間だったけど、凄く疲れた」
「俺も。大学に入ってから全く運動しなくなったから、体力が衰えてきてるのかな」
「そうかもね。あれ、俊は高校何やってたの?」
「ハンドボール。マイナーだけど、あれ結構きついんだよ。夏美はソフトテニスだっけ?」
「うん。結構楽だった。顧問がいい加減な先生でね。でも私、県大会ベスト8に入ったんだよ」
「へぇー、それは凄いな」
「またやりたいなー、ソフトテニス。でももう出来なくなってるかも」
夏美が笑いながら言う。
と、そこで食事が運ばれてきた。
二人ともここの店のイチ押しメニューである、スペシャルパスタを頼んだ。
怪しげな名前だったが、味は最高だった。
夏美も美味しいとさっきから言っている。
15分かけ、完食した。
代金は俺が払い、店を出た。
空は黄昏れている。
我が家へ急ぐサラリーマンやOLの姿が目立つ。
俺らは池袋駅へ戻り、再び山手線に乗る。
ホテルに行こうか迷ったが、今日はそんな気分ではなかった。
新宿駅で二人は別れ、俺は自宅へ急いだ。
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