第1章 闇に隠れた死

4/30
前へ
/189ページ
次へ
翌日、俺は14時半に家を出て、待ち合わせの場所である恵比寿駅へ向かった。 家から恵比寿駅までは15分程。 少し余裕を持って、家を出た。 電車に乗り、恵比寿駅に到着したのは14時50分。 夏美は既に到着していて、改札前で待っていた。 「お待たせ」 俺がそう言うと夏美は顔を上げ、操作していた携帯を仕舞い、輝く歯を覗かせ、笑顔を見せた。 「久しぶりかな?さて、今日はどこ行く?」 「そうだねー。上野とかは?」 「上野かー。久しぶりだなー。上野ってZooに行くの?」 夏美が無邪気な声で言う。 「まぁそうだね。Zooか美術館とかあったよね?」 「美術館かー。それならまだZooのほうがいいな」 夏美が笑いながら答える。 「よし、じゃあ行くか」 二人は改札を通り、山手線で上野へ向かった。
/189ページ

最初のコメントを投稿しよう!

181人が本棚に入れています
本棚に追加