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僕の心を読んだかのようにヒチョルは僕から離れふっと鼻で笑った。 さっき渡したペンダントを取り出して、「これ、サンキューな。」と笑顔を見せてはくれたけど。 何を言ったらいいのだろう。 僕は、この間一人で想像していたマネキンの様になっていた。 ヒチョルの傍にいても、何も言えないのが情けなかった。 時間にしたらほんの数十秒なのに、沈黙がとても長く感じた。
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