僕が告げるはただの日常

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「!」 目を丸くする犬塚くん。 あれ、何か悪いことを言っただろうか? 「まぁ、いいけど…」 何だか雰囲気が変になるのも嫌だったからそれ以上は追求しなかった。 「俺、先にクラス帰る」 食べ終わったらしい夜末は、パンの入っていた袋を丸めてゴミ箱に捨てながらそう言った。 「夕先輩、お疲れ様です」 「りょー!  まだあるから持ってけ!」 そう言って初地は菓子パンを投げつけた。 「ん、さんきゅ」 背を向けた夜末に言った。 「今日、放課後無しだから!」 「あーい」 それだけ残して夜末は教室に戻って行った。 ―――…♪~… タイミング良く、余令のチャイム音が鳴り響いた。
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