冷たい海の底

2/18
17人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
「冬夜っ!いい子いるかな?」 「うーん、いるんじゃないかな?」 私、飛龍 皐月。 24歳。 去年、飛龍 冬夜と結婚しました!! 飛龍家はお金持ちの家柄。 そこになんの取り柄もない平凡の私が嫁ぐことになった。 私と冬夜は幼い頃から仲が良かった。 中学の時に付き合うことになって、そのまま結婚することになった。 でも、飛龍家は大反対。 それもそのはず。 なんの取り柄もない私が大切な一人息子と結婚するんだもん。 でも、何度も何度も冬夜の両親を説得したけど、母親はなかなか折れなかった。 それで、条件を出されたんだ。 飛龍家には絶対恥になる行動はしないこと。 今までやったことのない、書道、茶道に華道。 ピアノにバイオリン。 その他いろいろ…。 私にはそんなの全く似合わない。 活発な私。 出来るはずがなかった。 でも、私は冬夜といたい一心で頑張った。 冬夜はそんな頑張らなくていいって言ったけど、私は頑張らないと気が済まなかった。 頑張って、頑張って、頑張りすぎて 倒れた。 私はストレスで倒れた。 睡眠薬やいろいろな薬を飲み過ぎて、子供ができない体になった。 ………悲しかった。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!