予兆

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鳥の声。木々の囁き。土の匂い。まるで森の中にいるみたいに心地よい。 懐かしい匂いが身体を包み、夢ならこのまま覚めずにいて欲しいと思いながらも重い瞼を開けた。 「?!」 目の前に広がる光景に僕は、ただ驚愕する。だって、そこは目を開ける前に感じた景色そのものだったから… 「一体どうなってるんだ?」 僕はついさっきまで学校に居たのに、何故一瞬で立っている場所が変わったのか… あの尋常じゃない頭の痛みと何か関係があるのだろうか… 不意に当たり前の言葉と疑問が出てきた。 「…蘇芳?」
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