18人が本棚に入れています
本棚に追加
2月14日。
女の子にとっては大きなイベント。
でも、可哀想だと思うのは俺だけ?
女の子から告白されてうれしくないって言ったら嘘になるけど、好きな子には自分から告りたいよなぁ~。
女の子も良く頑張るよな。
どっかの国ではバレンタインは男が女の子にあげるって聞いた事がある。
どこの国か忘れたけど……。
早く、家に帰って海羅からチョコ貰いたいなぁ~。
中、高校といっぱいチョコを貰ってた俺。
でも好きな子から貰うのが一番だよなぁ。
俺はニヤニヤしながらキャンパスを歩いてたと思う。
「そーら君!!」
おっ、来たか!
さっそく第一号!
それがばれてしまわないように、ポーカーフェイスを装う。
「なに?」
昔はこんなことなんてしなかったのに。
誰だかわからないやつに貰ったって絶対食べなかった。
気持ち悪いじゃん?
でも、最近は貰うことに喜びを感じてる。
「今日1限休講だって!」
俺の期待とは裏腹な発言。
えっ?
チョコくれるんじゃないの?
なんて言えるはずもなくて
「おう、サンキュー」
とお礼を言う。
がっくり肩を落としたのは言うまでもない。
「そーら!」
机に顔を埋めていたら、ポンッと誰かが肩に手を置いた。
声で分かったけど、一応確認するために振り向いた。
「なに?蓮」
大学で一緒にいる蓮。
「負のオーラ出てたけど……。
海羅ちゃんと喧嘩でもしたの?」
「いや、なぁ、蓮?」
「ん?」
「………今日、チョコ貰った…?」
蓮は俺の言葉でゲラゲラ笑った。
「お前、それで負のオーラ出してたのかよ?
あー、マジうけるわ!」
腹を抱えて、目に涙を溜め笑い続ける蓮。
最初のコメントを投稿しよう!