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帰り道は、キライじゃない。
いつもの通い慣れた道。
学校の隣の幼稚園を通り過ぎる時の、園児たちの明るい声。
少し古ぼけた文房具屋がある小さな路地を抜けると、川の土手に出る。
ここから見える夕日は、いつも真っ赤で、毎日見ていても飽きなかった。
しかも今の季節は、桜の花が散った直後で、明るい新緑と赤い夕日のコントラストがすごく綺麗だった。
いつもの道のいつもの風景。
なのに今日は少し違っていた。
そう、僕は、彼女に出会ってしまったんだ。
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