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夜――。
シャワーの後、自分の部屋でベッドに転がる。
目を閉じて僕は自然と、彼女のことを思い出していた。
ゆっくりした、柔らかい空気に包まれた彼女。
静かで不思議な雰囲気の持ち主。
しかも…
僕は机に積んだ分厚い数冊の本に目をやる。
《時間軸の中での命の価値観》
《一筋の光のもとで輪廻転生を繰り返す者たち》
――…意味わかんないのばっかだし…
本に手をかけ、ページをパラパラとめくってみる。
僕は再び目を閉じて、
「でもなんでだろう。へんな女だったけど、また会いたいと思ってしまう」
そう呟いて、もう一度彼女の姿を思いながら、僕は眠りについた。
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