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「あ…あの…」
俺は思い気って声をかける。
「は、はい?」
「し、失礼ですが、お車で何処かに向かってらしたんじゃ…用事とかは大丈夫ですか?」
やべっ
コンビニで接客する時みたいな口調になった…。
「あ、はい…なかなか寝付け無かったのでドライブしてただけですので全然大丈夫ですけど…。」
そう言ってまた心配そうに俺を見てくる。
てか、何も用事が無かったとは…マジで神がくれたチャンスかもしれない。
「そうですか…。てか、俺なら本当、大丈夫なんでそんなに心配しないで下さい!」
「そうです…か?本当にごめんなさい。」
「いえいえ………それより…」
俺は、勇気を振り絞って言う。
「…お暇なら、よかったら…あの…俺もこんな時間に目がめちゃって、散歩してたんですけど…御一緒にどうですか?」
やべ、言ってる事が緊張しすぎて支離滅裂になっちまった…。
「…えっ?…あの…」
「あっ!嫌なら全然いいんで……」
「…そうじゃなくって……えっと……」
「「………」」
…沈黙がいてぇ…。
「……取りあえず、車に乗りましょうか。」
「え?は、はい!」
梓さんが沈黙を破り、俺が返事をすると梓さんが引っ張って立たせてくれた。
梓さんの指…細くて綺麗だ…。
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