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「ありがとうございます。」 俺は、カゴをレジに置いた若ママの商品をスキャンして行く。 「――11点で2560円になります。オモチャはシールでよろしいですか?」 「はい。」 「ありがとうございます。はい、どーぞー。」 俺は、持っていたオモチャをレジに置いただけで不服そうな顔をしている子供に笑顔で渡してあげた。 「ほら、ありがとうは?」 「あ…ありがと!」 恥ずかしそうに言う子供に萌えた所で、お金を受け取り、お釣りを返した。 「あの…。」 「はい?」 俺が袋に商品を詰めていると、若ママが聞いてきた。 「肌、めっちゃ美白なんですけど、化粧水とかは何を使ってるんですか?」 「えっと…使ってないですよ?」 「え!?じゃぁ何か特別な事とかは…?」 「いえ、特に…。」 俺はそう言って、詰め終わった袋を若ママに渡した。 「ありがとございます、また起こしくださいませー。」 そういいながら、ふと思った。 俺を超える美肌をあんたは知らないのか…。 若ママよ、そんなんでは、あの方を見たら目をひんむいてしまうぞ?
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