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「なぁ、此処でお前の能力使えるの?」
「此処で?・・・あぁ、私をナメてもらっちゃ困りますよ、わんこちゃん!桃子ちゃんになら舐められても構わないですけど」
ビンタがとぶ。
「うぅ・・・わんこちゃんの能力は、例えば他人の骨も操れたりしないんですか?骨を操るっていうくらいですから」
「いや、自分のだけだけど」
キジミの言う事が、イマイチ判然としないが、骨を操るというのは、具体的に骨を操作するという事と、自分の体内の骨の生成が出来るという事で、限度はあるのだが、使った骨を補充出来るのである。
因みに、骨は大体、掌から射出しており、皮膚を摺り抜けて出ていくので痛みなどは無い。
「それでも随分と便利な能力だと思いますが、私の能力は・・・まぁ、見てて下さい」
中に入る。
そこにはロビーが広がるだけで誰もいなかった。でも・・・
「誰もいませんね」
「いや、そこにいるはずなんだが・・・これはまさか」
桃子対策!?
すると、一瞬で辺りが燃え上がる。
「火を扱う能力者ね。じゃあ、見えないのは光化学迷彩かしら?キジミ、さっさとして頂戴。見えないんじゃ、私の能力使えないんだから」
「そうは言っても、私も敵の姿が見えないんですけど~」
炎が飛び交っている。桃子は止めて防いでいる。
キジミに向かう炎は、何故かキジミに向かう途中で収縮して消えた。何が起こってるんだ?
しかし、相手も考えたな。フロアの温度が上昇していく。この温度の上昇は桃子でも止められないようだ。早く倒さないとマズい。
「わんこちゃん、敵はどの辺にいるんですか~?」
「あのエレベーターの前の辺りだが」
「あの辺ですね。じゃあ」
キジミがそう言うと、私が指摘した辺りの炎がどんどん収縮していった・・・そして、敵の断末魔の叫びが響き渡る。
「はい、しゅーりょー」
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