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然し、色々と不自然な事が多すぎじゃないか?光化学迷彩といい、私達を待ち構えているとしか・・・そう思いながらエレベーターに備え付けてある鏡を眺めていた。
「あぁ!私、この感覚苦手」
文句ありげに言う桃子。キジミが反応する。
「いますよね~。そういう人。それにしても何でこのエレベーターこんなに広いんですかね」
「人が沢山乗るからだろ」
「ですよね~」
何かを感じ取ったのか桃子が一歩後退りした。
一応ミッションなんだから緊張感くらい持って欲しいと切実に思うんだが。
「そろそろ展望台に着きますよ」
エレベーターが停まりゆっくりと扉が開く。
その瞬間、私の背後に衝撃が走った。
骨と金属の衝突する鈍い音が響く。
「ぐっ!」
「わんこちゃん!?」
正面にはロリータ服の少女がニヤつきながらぷかぷかと浮かんでいた。
「あら?今ので、今ので一人殺したと思ったのに。私は、私はとても残念だったりして」
「その苛つく話し方は・・・白雪ね」
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