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突然響いた悲痛な声
俺は即座に千里の方へと目を向けた。
そこには些原の髪を鷲掴みにし、些原を跪かせている千里の姿があった
千里はにやりと笑い、自分の手についた血をペロリと舐めとる。
その姿に、体が震えた
「そんなもので俺を殺せるとでも思ったのか?ただの、人間の、お前が!」
ぐったりとして動かない些原を地面へと叩きつけ、何度も腹を蹴り何度も顔を蹴り、そして顔面を踏みつける千里
些原の顔は腫れ上がり、血で塗れ、脚は妙な方向に曲がっていた
「なぁ……些原ぁ……俺がこの世で一番嫌いなもの、教えてやろうか?」
些原は動かない
もう意識を失っている
尚も千里は、殴る蹴るの行為を
やめなかった
「俺が世界で一番嫌いなのは………お前らみたいなクソ弱ぇ奴らだよ!」
腹を蹴り上げ
「弱いくせに粋がってさぁ!
何も出来ねぇくせに出しゃばって……ムカつくんだよ!」
顔を蹴り、押しつぶすように何度も踏みつける
次第に行為はエスカレートし、もう些原の体はぐちゃぐちゃだった
これ以上やれば些原は死ぬ
分かっていても、止めに入らなければと思っていても
俺の体は動いてくれない
震えが……止まらなかった
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