プロローグ

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少年とリランが歩き始めて数分が経ち、ふと少年が足を止めた。 それにつられて、リランも足を止める。 リランは少年を見上げた。 「どうした?」 「いや………懐かしい匂いがすると思ってな…」 「懐かしい?」 少年に言われて、スンスンと鼻を鳴らすリラン。 ああ、と声を漏らした。 「…この街を調査していたのは 奴の班だったのか。 確かに、懐かしい匂いがする。 ちとタバコ臭いが」 「ヘビースモーカーだからな。 あの人は」 ははっと笑うと、少年はコートのポケットに手を入れたまま、再び歩みを進めた。 「4年……か」 呟かれた言葉 リランはその言葉にピクリと反応したが、口は開かなかった。 少年は遠くを見据えたまま、 ポツリ、ポツリと言葉を紡ぐ。 「結構かかっちまったけど、 そのツケはこれから払う………。 奴らの    命で    」 静かに燃える 冷徹な青い炎 その炎は少年の瞳を揺らす 狩るべき“獲物”を その眼に映して… 少年は  笑う
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