2章

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その目に映るものは、 校庭を埋め尽くすほどの、生徒や教師達のゾンビだった 和「今まで反対側の窓しか見てなかったから気づかなかったわけね……」 律「のんきにお茶すすってる場合じゃなかったってわけだ」 二人の様子を伺っていた紬が駆け寄る 紬「二人ともどうしたの?」 律「問題発生だ。正面のルートは使い物にならなくなった。他を探そう」 律は静かに窓を閉め告げる。下駄箱の窓はすりガラスになっており開けない限りは見えない。 みんなのことをパニックにしない為の律なりの考慮であった 和「ゾンビがちょっと校庭にいてね。危ないから他の場所から出ようって話してたの」 律「(さすが和だな…)」 和に話したのはさっきからの腰の据わり方があったからだ。案の定和はすぐに理解しパニックも起こさず律の考えを瞬時に読み取っている。 律「(さすがに生徒会は伊達じゃないっ)」 梓「……。なら裏の体育館から出たらどうですか?あそこからならすぐ国道に出られますし。そこでタクシーか何かを拾えば」 律「そうするか。」 澪「律……」 律「大丈夫だよ澪。みんな部長の私が責任もって守ってみせるよ」 澪「律…」 唯「じゃあまたあれだね和ちゃん!」 和「そうね。方円の陣、いっとく?」 憂「ほら梓ちゃん♪」ぎゅっ 梓「う、うい…」 紬「わ、私も…」 律「(誰一人として欠けさせるものか…この最高のメンバーを。)」 例え私が死んだって守ってみせる
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