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「‥気持ちいいねぇ‥」 小さく、海紗が呟いた。 夏なのに、冷たい風が頬を撫でる。 「気持ちいいね‥」 キュッと、海紗の手を握り返した。 沈黙が訪れる。 波の音が2人を包み込んだ。 「藍良‥ありがと‥」 波の音が、海紗の声をさらった。
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