第五章

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カイルは急いで 扉を開けた。 そこに 立っていたのは 不思議な衣服を着ている 女性だった。 女性 「失礼する。 こちらは『ルディフト流』の 道場で 相違ないか?」 カイル 「えっ…ええ。」 女性 「フム… では 中に失礼する。」 そう言うが早いか 半ば 強引に 道場に足を踏み入れた。 カイル 「あの…。」 女性 「フム。 小さいながら キレイに使われているな」 女性はキョロキョロと見回すと 道場に 腰を下ろした。 手には 長い槍を持っている。 カイル 「あの…。」 女性 「それで 少年 ジェクト殿はどちらに?」 ジェクトとは カイルの祖父の名だ。 祖父を知っている人は多い それは 前述した通り 祖父が『剣豪』で 『英雄』だからだ。 なので 他界した事も それなりに 大きなニュースとなって 近隣には 伝わっている。 なのに この女性は それを知らない口振りだ。
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