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『ひぃぃぃ~、黄巾党だぁぁぁ~。黄巾党が来たぞぉぉぉ~』
それを聞き街の者は皆堰を切ったように慌ただしくなる
『あなたも早く何処かに隠れなされ』
老人はそう言うと足早に立ち去った。
『兵は全員北門へ集合せよー!!』
俺は兵達に付いていき北門へと向かった。
北門へは兵が整列していた。
その数は約3000位だろうか。
皆、顔には緊張が浮かび一目で戦の経験が無いことがわかる。
『黄巾党の数は約20000我々の7倍ほどです』
現場指揮官風な男はその報告を聞くと青ざめた顔をした。
『ご苦労。皆、聞いてのとおりだ。族は強大だ。だが我々が敗れればこの街が滅ぶ!!この度の戦は負けられぬ戦である。最後の一兵になるまで徹底抗戦あるのみだ!!』
なかなかの鼓舞であった。
人は勝ち目の薄い戦いだろうが少ない希望に賭ける。
それこそが人なのだ。
諦めずに戦い希望を望むものに奇跡が訪れる。
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