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俺は目を覚ます。そこは、森だった。
………また夢か。
俺は頬をつねってさっさと退散しようとした。しかし、
「痛っ!あぁ!?」
思わず叫んじまった…じゃねぇ!
これは夢じゃない………?
そう思っていたら、人が通りかかった。渡りに舟とはこの事か。助かった。
ここがどこなのか訊ねようとすると、
「あなたね!ここ最近金品を奪うっていう悪党は!」
「はぁ!?違う、俺は道を訊ねようと―――」
そこまで言ったら斬りかかってきた。
おいマジかよ!?剣振るってるぜ!?銃刀法違反とかどうなってんだよ!
「嘘をつくならまともなことを言いなさい!そんな訳の分からないダサい服着ていて悪党じゃないっていう方がおかしいわ!」
かちーん。俺の服のセンスをバカにされて黙ってられっか。確かに安物だが上手く着込んでるぜ!………多分。
俺はその早とちり野郎に近付いて思い切り殴った。剣の間合いにいなけりゃ、こいつはなにも出来ねーよ。
そいつは吹っ飛び、被っていた帽子と剣が離れた。
俺は危ないから剣だけ先に回収してそいつに近付いた。
「うにゅう………」
なんと、こいつ女じゃねーか。しかも小五ってあたりだな。そんな奴に剣を持たせるってのは色々あり得ねーな。まさかコスプレか?
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