一週目 ‐突然始まるファンタジー‐

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女ははっと目を覚まして左右を見渡す。そして大急ぎで帽子を取った。微笑ましい光景だなぁオイ。 その後女は俺に近付いてきた。 「アタシの剣、返してよ!」 なんと涙目。可哀想なんだが、返したらこっちが殺されかねない。 「…なら、俺の言うことに全て従い、俺の質問に全て答えたら返してやる」 ちと意地悪な感じがするが、敢えて悪魔になってやる。知りたいことも沢山あるしな。 「うぅ………。解ったわよぉ」 女はマジで泣きそうだ。本当に可哀想だし必要最低限の事だけやって終わらせるか。 「じゃ、質問1だ。お前の名前は?」 「…アズサ」 あずさ?感じでどう書くんだっけか?確かどっかのアニメにもそんな名前があったよな?梓だったっけか?見たことねーからわかねぇや。 「あずさって漢字でどう書くんだ?」 「漢字って何?」 マジか。こいつは漢字を知らないのか。DVで学校に行けてないのか? とりあえずそこは保留で、質問を続けようか。 「…質問2。ここはどこだ?」 「どこって、ここはシリウスの町の離れの森よ。まさか、地図も無しに旅してたの!?無謀ね………」 いや、旅を始めた記憶はないな。というかシリウスの町なんて聞いたこと無いな…。外国か?
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